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path: root/doc/src/ja_JP/examples/hellotr.qdoc
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/****************************************************************************
**
** Copyright (C) 2011 Nokia Corporation and/or its subsidiary(-ies).
** All rights reserved.
** Contact: Nokia Corporation (qt-info@nokia.com)
**
** This file is part of the documentation of the Qt Toolkit.
**
** $QT_BEGIN_LICENSE:FDL$
** No Commercial Usage
** This file contains pre-release code and may not be distributed.
** You may use this file in accordance with the terms and conditions
** contained in the Technology Preview License Agreement accompanying
** this package.
**
** GNU Free Documentation License
** Alternatively, this file may be used under the terms of the GNU Free
** Documentation License version 1.3 as published by the Free Software
** Foundation and appearing in the file included in the packaging of this
** file.
**
** If you have questions regarding the use of this file, please contact
** Nokia at qt-info@nokia.com.
** $QT_END_LICENSE$
**
****************************************************************************/

/*!
    \example linguist/hellotr
    \title サンプル: こんにちは tr()

    これは、小さな Hello World プログラムを日本語に翻訳する例です。
    以下のスクリーンショットは英語版です。

    \image linguist-hellotr_en.png

    Qt アプリケーションの翻訳に関する詳細は、\l{Qt Linguist manual}
    をご覧ください。

    \section1 各行の簡単な解説

    \snippet examples/ja_JP/linguist/hellotr/main.cpp 0

    この行では、 QTranslator クラスの宣言を読み込みます。
    QTranslator クラスのオブジェクトは、
    ユーザに表示する文字列を翻訳します。

    \snippet examples/ja_JP/linguist/hellotr/main.cpp 5

    親をもたない QTranslator オブジェクトを作成します。

    \snippet examples/ja_JP/linguist/hellotr/main.cpp 6

    プログラムで使用するソーステキストの日本語の翻訳を含む、
    \c hellotr_ja.qm ( \c .qm というファイル拡張子は省略します)
    と呼ばれるファイルを読み込みます。
    ファイルが見つからなくてもエラーは発生しません。

    \snippet examples/ja_JP/linguist/hellotr/main.cpp 7

    \c hellotr_ja.qm の翻訳を、プログラムで使用する翻訳プールに追加します。

    \snippet examples/ja_JP/linguist/hellotr/main.cpp 8

    "Hello world!" を表示するプッシュボタンを作成します。
    検索した \c hellotr_ja.qm に "Hello world!" の翻訳が含まれている場合、
    その翻訳が表示されます。
    含まれていない場合、翻訳前のテキストがそのまま表示されます。

    QObject を継承するすべてのクラスには、\c tr() 関数が含まれます。
    QObject クラスのメンバ関数内では、\c QPushButton::tr("Hello world!")
    や \c QObject::tr("Hello world!") の代わりに、シンプルに
    \c tr("Hello world!") を使います。

    \section1 英語版のアプリケーションを実行する

    翻訳ファイル \c hellotr_ja.qm の作成が終わっていないため、
    以下のアプリケーションを起動したときに元の文字列が表示されます。

    \image linguist-hellotr_en.png

    \section1 日本語のメッセージファイルを作成する

    最初のステップは、プロジェクトのすべてのソースファイルを列挙する
    \c hellotr.pro を作成することです。
    プロジェクトファイルは、qmake プロジェクトファイルまたは、通常の
    makefile である可能性があります。
    以下の記述を含むプロジェクトファイルを作成してください。

    \snippet examples/ja_JP/linguist/hellotr/hellotr.pro 0
    \snippet examples/ja_JP/linguist/hellotr/hellotr.pro 1

    \c TRANSLATIONS は、管理するメッセージファイルを指します。
    この例では、日本語の翻訳のみ管理します。

    ファイル拡張子は、\c .qm ではなく、\c .ts であることにご注意ください。
    \c .ts は翻訳のソースファイルのフォーマットであり、
    アプリケーションの開発時に使用します。
    プログラマーまたはリリースマネージャーは \c lupdate プログラムを実行し、
    ソースコードから抽出したソーステキストを使用して
    TS ファイルの生成と更新を行います。
    翻訳者は、 \e {Qt Linguist} を使用して TS ファイルの読み取りと更新を行い、
    翻訳の追加と編集を行います。

    TS の形式は、ユーザが直接閲覧可能な XML 形式であるため、
    直接Eメールで送信したり、簡単にバージョン管理の対象にすることが出来ます。
    このファイルを手動で編集する場合、XML の既定のエンコードは UTF-8 で、
    Latin1(ISO 8859-1)ではないことに気をつけてください。
    '\oslash'(ノルウェー語の o にスラッシュが付いたもの)などの
    Latin1 文字を入力する1つの方法は、XML エンティティ "ø"
    を使用することです。
    これはすべての Unicode 4.0 文字に対して有効です。

    翻訳が完了したら、\c lrelease プログラムを使用して、
    TS ファイルを QM ファイル(Qt Message ファイル)形式に変換します。
    QM 形式は、極めて高速な検索性能を実現するようにデザインされた
    コンパクトなライブラリ形式です。
    \c lupdate と \c lrelease はどちらも、
    プロジェクト全体のソースファイルとヘッダーファイル
    (プロジェクトファイルの HEADERS および SOURCES 行で指定されている)
    を読み取り、\c tr() 関数呼び出しの際に表示される文字列を抽出します。

    \c lupdate は、メッセージファイル(この場合は \c hellotr_ja.ts)
    の作成と更新を行い、これらをソースコードと同期させるために使用します。
    \c lupdate にはデータの削除機能がないため、
    \c lupdate はいつでも安全に実行できます。
    例えば、ソースが変更されるたびに TS ファイルが更新されるよう、
    makefile に記述できます。

    それでは、以下のように \c lupdate を実行してみましょう:

    \snippet doc/src/ja_JP/snippets/code/doc_src_examples_hellotr.qdoc 0

    (\c -verbose オプションは、操作を説明するメッセージを表示するよう
    \c lupdate に指示します。)
    現在のディレクトリに、以下の内容で
    \c hellotr_ja.ts ファイルが作成されていると思います:

    \snippet doc/src/ja_JP/snippets/code/doc_src_examples_hellotr.qdoc 1

    ツール (\c lupdate、 \e {Qt Linguist}、\c lrelease)
    を使用して読み取りと更新を行うため、
    ファイル形式を理解する必要はありません。

    \section1 Qt Linguist を使用して日本語に翻訳する

    XML やテキストエディタを使用して、TS ファイルを翻訳することも出来ますが、
    ここでは \e {Qt Linguist} を使用して翻訳を行います。

    \e {Qt Linguist} を起動するには、以下を入力します。

    \snippet doc/src/ja_JP/snippets/code/doc_src_examples_hellotr.qdoc 2

    左上のペインに "QPushButton" が表示されるはずです。
    これをダブルクリックし、次に "Hello world!" をクリックして、
    \gui Translation ペイン (ウィンドウ右中央)に
    "こんにちは、世界!" と入力します。
    感嘆符(!)を忘れないように付けてください!

    \gui{完了} チェックボックスをオンにして、
    メニューバーから \gui{ファイル|保存} を選択します。
    TS ファイルから、以下の記述がなくなります。

    \snippet doc/src/ja_JP/snippets/code/doc_src_examples_hellotr.qdoc 3

    その代わりに以下が含まれます。

    \snippet doc/src/ja_JP/snippets/code/doc_src_examples_hellotr.qdoc 4

    \section1 日本語版のアプリケーションを実行する

    日本語版のアプリケーションを実行する前に、
    TS ファイルから QM ファイルを生成する必要があります。
    QM ファイルは、\e {Qt Linguist}(単一の TS ファイルの場合)のメニューから、
    もしくは、コマンドラインプログラム \c lrelease を使用して生成できます。
    \c lrelease を使用する場合、
    プロジェクトファイルに列挙されている TS ファイルごとに
    1 つの QM ファイルを作成することが出来ます。
    \e {Qt Linguist} のメニューバーから \gui{ファイル|リリース} を選択し、
    ポップアップ表示される \gui{ファイルの保存} ダイアログで\gui{保存}を選択し、
    \c hellotr_ja.ts から \c hellotr_ja.qm を生成します。
    今すぐ \c hellotr プログラムを再実行してみましょう。
    これで、ボタンに "こんにちは、世界!" と表示されます。

    \image linguist-hellotr_ja.png
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